JUGEMテーマ:読書
寒中お見舞い申し上げます。
新しく始まったこの一年も健康が守られて、心安らかな日が一日も多く訪れますようにお祈りいたします。
2007年12月28日ニューヨークから帰国して、お正月の御節の準備に追われ、七草粥や鏡餅をおざんざいにして食べてほっとしたら、部屋の中からお正月の飾りも消え、また慌しい日常が戻ってきました。
最近本屋さんで見つけた本。著者の安河内真美さんはテレビ「開運 なんでも鑑定団」できっぱりとした語り口で鑑定をしていらっしゃる方です。
この本の中で読んでいて同感する部分が多くありましたが、その中でも一緒だなって思った言葉です。
「わたしは、安いから買うということはまずしません。
いくら安くても、いらないものを持っていても仕方ないと思うからです。
ですから福袋の類いも買った試しがないですね。
たとえ好きなブランドの福袋でも、必要ないものは欲しくないからです。」
「安くても、高くても、自分の気に入ったものを素直に選ぶようにしようと私は決めてい ます。自分の考え、好みをしっかり持つことが大切です。
好きで買ったのなら、たとえ偽物でも納得できるはずだし、それほど後悔はしないと 思います。
欲しい物が、よいものなのです。」
私自身も骨董は好きで、京都の東寺や名古屋の大須観音には時々出かけますし、旅先で古道具やさんを覗いてその土地らしい器を買ったり、名古屋にも何軒か訪ねるお店があります。
DATA
「くつろぎを知る大人の骨董入門」
情報センター出版局 定価1600円
今年のお正月のテーブルは、和の器と洋の食器を合わせました。
骨董だからこそモダンな空間が演出できるのではと思います。
安河内さんが言われるように、古ければいいわけでもないし、高ければいいわけでもありませんが、長い年月を大切にされてきた骨董のものたちと暮らすことは、心の落ち着きを与えてくれます。
黒の漆の折敷〔おしき〕も父の生まれ育った家で、お膳の代わりに使われていた古いものです。
2日がかりで大切に煮た黒豆を骨董の伊万里の筒型のぐい呑みに入れて。
塗りの黒のスプーンを添えて。
ぐい呑みの器の下にある文様「浜千鳥」の漆器の取り皿も骨董のもので、器を傷つけてはいけないので、干支のねずみの絵が描かれているお懐紙を器の下に。
日本には美しい文様〔もんよう〕がたくさんあります。
毎年お正月に使う取り皿も京都で買い求めた骨董のもの。
「寿」の文様が華やいだお正月にふさわしく大切にしているお皿です。
梅の絵柄が上品で繊細に描かれています。
お気に入りの煎茶用の茶器のそろいも骨董です。大切に使って三人の娘たちに受け継いでいってもらいたいと思っています。
京都で買い求めたお干菓子
お正月のおめでたつくしの絵柄が美しいですね。
和菓子職人の技が生きていて、日本人が持っている器用さと芸術性に誇りを感じます。
わたしにとって、お正月は日本人に生まれたことを強く意識する日です。
お正月の元旦の朝はお屠蘇で新年の挨拶をして御節をいただきますが、お祝いの食事のあとは、今年は干菓子とお煎茶でしめくくりました。
ゆっくりとお茶を飲んでいると、暮れの娘たちと作った御節作りの疲れがすっと消えていくようでした。