両口屋是清のしだれ桜
季節がすっかり変わってしまいましたが、毎年眺めるのを楽しみにしている桜です。
尾張・名古屋は戦国時代には、織田信長・豊臣秀吉、三河・岡崎では徳川家康など「3人の天下人」を輩出した戦国武将に縁の深い土地柄からなので、茶道も江戸時代から庶民にも伝わり、茶の湯文化も発展してきました。
その関係でお茶に使われる美味しい和菓子のお店が何軒かあります。
中でも両口屋是清は、寛永11年の創業で、360年余り昔ながらの製法を守って、全国的にも知られている老舗の和菓子屋さんです。
この名古屋・八事にあるお店は我が家からも近く、急なお客様や娘たちの大好きな「千なり」もあって重宝しています。
清潔な白地の暖簾に両口屋のマークが染められています。
竹と石とじゃりの露地を思わせる演出がすがすがしいですね。
お店に入店するといつも温かい「おしぼり」を用意してくださっていて、小さな気配りですが嬉しい心使いです。
いつ訪ねても清潔な空間にほっとします。
二人静〔ににんしずか〕
和紙に包まれているこの「二人静」は、和三盆糖で作られていて、ほんのり甘くお抹茶とも良く合います。
桃色と白の組み合わせもやさしい色合いで気に入っています。
名古屋のお土産に持って伺うことも多いお干菓子〔ひがし〕です。
生菓子と違って、干菓子は日持ちがするので常備できて助かります。
和菓子から日本の四季が感じられ、早春には蕨餅〔わらびもち〕 お花見の季節には花見団子、お彼岸が近づくと、春は牡丹餅〔ぼたもち〕 秋はおはぎと名前も変わり、桜の季節には桜餅や蓬餅〔よもぎもち〕など、季節にあった和菓子は日本が世界に誇れる芸術品です。
4月の季節の和菓子の銘〔めい〕は、初かつを・里わか葉・沢の翠〔みどり〕・みぞれ葵〔あおい〕
名前を読みあげているだけでも、自然の色や香りが五感で感じられます。
最近は若い方も好んで買われる姿を見ると嬉しいですね。
モダンな空間に「和の雅」が持ち込まれ、時にはゆっくりと和菓子で「季節の色と形」を楽しむのもいいですね。
DATA 両口屋是清 八事店
名古屋市天白区八事天道302
Tel:052−834−6161
Open:9:00〜20:00
お休み:無休